ニチコン蓄電池「ESS-U4M1」を徹底レビュー!適正価格やメリット・デメリットをプロが解説

家庭用蓄電池の中でも評判の高いニチコン蓄電池「ESS-U4M1」。

他の蓄電池と比べてどこがおすすめなのか?どのようなご家庭に合った蓄電池なのか?

この記事では、『ESS-U4M1』の魅力を伝えていきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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目次

ニチコン蓄電池「ESS-U4M1」評価レビュー

ニチコン蓄電池の「ESS-U4M1」の総合評価は4.5/5です。

ニチコン蓄電池「ESS-U4M1」は、太陽光発電を設置してから10年以内の方にぴったりな蓄電池です。新築で太陽光発電付きの家を買ったけど、蓄電池をまだ設置していない方に特におすすめです。

項目評価
総合評価
蓄電容量
屋内設置
屋外設置
メーカー保証

蓄電容量

蓄電容量の評価は4.5/5

「ESS-U4M1」の蓄電容量は11.1kWhで大容量です。

11.1kWhの蓄電容量は家庭用蓄電池の中ではかなり大きいので、普段の電気の自給自足や停電時の非常用電源も余裕があって安心です。

消費電力と蓄電池稼働時間の目安

消費電力蓄電池稼働時間
少なめ 500w約22時間
普通 800w約14時間
多め 1200w約9時間

実際の消費電力は、太陽光発電のモニタの消費電力を参考にすると良いですよ。

アドバイザー

晴れの日は、太陽光発電の電気から消費します。使いきれない発電は蓄電されますよ。

発電があれば蓄電池の稼働時間がさらに長くなるのね

パネルがたくさん載っていて発電量が多いご家庭や、電気をたくさん使うご家庭は蓄電池の蓄電容量は大きいものを選ばれることをお勧めします。

屋内設置

屋内設置の評価は1.0/5

ESS-U4M1は屋内設置には向きません。

屋内(家の中)の蓄電池の設置は、階段下のスペースやクローゼット等が設置場所です。

蓄電池を屋内(家の中)に設置したいなら、小さな形状の他の蓄電池を検討しましょう。

屋内(家の中)タイプの蓄電池は、蓄電容量が小・中容量になります。

アドバイザー

海が近く塩害が気になるご家庭は屋内設置をおすすめします

塩害の心配がなく、敷地に余裕があるなら、屋外に設置した方が良さそうね

設置場所に海水がかかるような場所や海からの風が強い場合は、屋内設置の蓄電池がおすすめです。

屋外設置

家の敷地に「ESS-U4M1」の設置場所が確保できるなら、迷わず候補に入れましょう。

アドバイザー

「ESS-U4M1」の大きな蓄電容量は選んで良かったと安心していただけますよ。

停電が長引いても、蓄電容量が大きければ安心ね

蓄電池の設置場所は、日当たりの良い場所を避けましょう。どうしても南の日当たりが良い場所にしか設置場所がない場合には、メーカー指定の日除け板の設置が必要です。

メーカー保証

ニチコン蓄電池「ESS-U4M1」のメーカー保証は、標準で10年保証です。延長保証を申し込むと、5年延長され15年保証になります。

アドバイザー

「ESS-U4M1」は発売から年数が経っているので、不具合の心配が少なく安心です。

延長保証で15年まで保証があるのね

ニチコン蓄電池「ESS-U4M1」は、安定した品質で信頼できる蓄電池です。

ニチコン蓄電池「ESS-U4M1」のメリット

ニチコン蓄電池「ESS-U4M1」のメリットは、大容量の蓄電池を安く設置できることです。

11kWhの大きな蓄電容量は、設置したあとに他を選べばよかったと後悔しない蓄電池と言えるでしょう。

単機能蓄電池システムなので、太陽光発電のパワーコンディショナがそのままになるので、太陽光発電を設置して間もないご家庭にもおすすめです。

ニチコン蓄電池「ESS-U4M1」は発売から年数が経っている安定した蓄電池なので、設置後に不具合の心配もなさそうです。

ニチコン蓄電池「ESS-U4M1」のデメリット

ニチコン蓄電池「ESS-U4M1」のデメリットは、都市部など、住宅の敷地が狭い場合は設置できない可能性があります。住宅密集地などで設置スペースが確保できない場合は他の蓄電池を検討しましょう。

太陽光発電システムの設置年数が10年過ぎていて、パワーコンディショナの交換が気になるご家庭は「ハイブリッドタイプ」の他の蓄電池をおすすめします。

他は、正直デメリットが思い当たりません。

ニチコン蓄電池「ESS-U4M1」の適正価格

ニチコン蓄電池「ESS-U4M1」の適正価格帯は200万円〜220万円ぐらいです。ネットの激安販売や訪問販売、地域などによって適正価格が異なります。またご家庭により工事内容が変わりますので注意が必要です。

最新の蓄電池の情勢やお手元の見積もり内容が不安なら、今すぐお気軽にご相談ください。

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ニチコン蓄電池「ESS-U4M1」とは

「ESS-U4M1」の仕様

ニチコン「ESS-U4M1」仕様
仕様項目仕様
外形寸法
(蓄電ユニット)
W 1060 ×
H 1250 × D 300 mm
(突起部含まず)
外形寸法
(リモコン)
W 170 ×
H 140 × D 23.1 mm
質量:蓄電ユニット190kg
蓄電池種別リチウムイオン蓄電池
蓄電池容量
(初期実効容量)
11.1kWh
(9.4kWh)
定格出力
(系統連系運転時)
3.0 kW ± 5 %
自立運転出力定格片相 1.5 kVA ± 5%
合計 3.0 kVA±5%
本体設置場所屋外
設置可能温度範囲-10℃〜40℃
運転可能温度範囲-10℃〜40℃※3
北海道では使用不可
希望小売価格
(税抜価格)
¥3,700,000

「ESS-U4M1」の価格は

システム型式
蓄電容量
希望小売価格
(税抜き)
ESS-U4M1
11.1kWh
3,700,000円

「ESS-U4M1」のメーカーは

「ESS-U4M1」のメーカーはニチコン株式会社です。

ニチコンって聞いたことがないですが大丈夫?

太陽光発電システムを製造するメーカーではないので、あまり馴染みのない方もいらっしゃると思いますが、家庭用蓄電システムの累積販売台数、国内No.1なので信頼できるメーカーです。

蓄電池は長期にわたり使用する設備なので、メーカーの事業の撤退リスクもよく考えて選ぶことをおすすめします。

ここ数年、多くの太陽光発電のメーカーが事業撤退を表明しています。メーカー保証が付いていても事業撤退したメーカーを長期稼働させるのは不安です。

これらのことを総合的に考えてニチコンは、家庭用蓄電システムの累積販売台数、国内No.1なので市場シェアがあること、また国内メーカーであること、今後普及がすすむV2Hシステムのトップメーカーであることをを踏まえて、もっともおすすめできるメーカーのひとつです。

ニチコン蓄電池「ESS-U4M1」の性能紹介

運転モード

太陽光発電システムにおいては、一般的にFIT(固定価格買取制度)やその他の売電価格契約が設定されています。これにより、システムの導入者は一定期間にわたって固定された価格で電力を売ることができます。

FIT(固定価格買取制度)の(10年間の期間)か卒FIT(10年以降)かで、選ぶ運転モードを切り替えます。

蓄電池の運転モードをリモコン(モニタ)から切り替えることで、状況に応じた経済的な運転をおこないます。

おなやみちゃん

工事のタイミングは10年ピッタリに合わせるほうが良いの?

アドバイザー

売電価格が下がる前に蓄電池を設置しておいて、売電価格が変更されるタイミングで運転モードを切り替えます。

自動運転モード

運転モード運転内容
経済モード売電を優先させる運転モード
グリーンモード蓄電を優先させる運転モード

経済モード

太陽光発電システムの設置から10年間は固定価格買取制度で売電を優先させます。

売電を優先させる期間に合う運転モードがこの「経済モード」です。

グリーンモード

太陽光発電システムの設置から10年以降は蓄電を優先させます。蓄電した電気を有効に使うことで、電力会社からの電気の購入を抑えます。蓄電池が満充電になると売電することになります。

蓄電を優先させる運転モードがこの「グリーンモード」です。

その他の運転モード

運転モードに、手動運転モードがあり、充電・放電・待機がありますが、通常時は使用する機会はないでしょう。

手動
運転
モード
充電・放電・待機があり、
通常時は使用しない
充電蓄電池に充電のみを行い、
家庭への電力供給(放電)を
行わない設定です。
フル充電状態になると、
待機状態になります。
放電蓄電池から供給(放電)のみを行い、
充電を行わない設定です。
充電量がなくなると放電動作を
終了し待機状態になります。
待機時間帯に関係なく、充放電を
行わないモードです。
充放電を止めたい場合に設定します。
通常は使用しません。

AI自動制御

インターネットの回線があり、設置後にニチコンオーナーズ倶楽部に加入すると、AI自動制御も使えます。

ニチコン蓄電池「ESS−U4M1」
の大きさ

サイズは、W 1060 × H 1250 × D 300 mm 重量は190kgなので、大きな蓄電池です。

【停電時】蓄電池の運転

自然災害や停電時に、家庭用蓄電池は非常に重要な役割を果たします

蓄電池に蓄えられたエネルギーは、停電時に家庭内の重要な電力需要を補完するために使用されます。照明や通信機器、冷蔵庫、暖房装置などの必要な機器を稼働させることで、生活の安全性と快適さを保つことができます。

ESS−U4M1のバックアップ方式は

停電時の
バックアップ方式
停電時の蓄電池の働き
全負荷停電時に家全体をバックアップ
特定負荷停電時に特定の負荷だけをバックアップ

全負荷方式

全負荷方式では、蓄電池システムは家庭または事業所のすべての電力需要をバックアップします。つまり、停電時には家庭全体の電力供給を蓄電池から行います。この方式では、照明、通信機器、冷蔵庫、エアコンなどのすべての電力使用機器がバックアップされ、生活や業務の中断を最小限に抑えることができます。また、電力需要が急増するピーク時にも、蓄電池が補完的な電力供給を提供し、電力需要のバランスを保つことができます。

全負荷方式の利点は、停電時や需要ピーク時においても、生活や業務の中断を最小限に抑えられることです。家庭や事業所のすべての機器がバックアップされるため、快適さや生産性を維持しながら、安定した電力供給が可能です。

200V対応

停電時にも200Vの電化製品が使えるので便利です。例えば、リビングのエアコンが200Vの場合やオール電化住宅でIHクッキングヒーター・エコキュートなどを使っている場合に、停電時に200Vを気にすることなく使用できます。

200V対応でない蓄電池は停電時200Vの電化製品を使用することはできません。

ただし200Vの電化製品は消費電力が大きいので、停電時は消費電力量・蓄電池残量に気をつけましょう。

停電の時にどのくらい電気が使えるのかは、蓄電池を選ぶ際の大事なポイントです。

11.1kWhの蓄電容量は、下記メーカーの事例では、24時間以上は電気が使えます。

停電時、電気を長時間使えるよう、エアコンやIH機器など、電力を多く消費するものの使用には気をつけましょう。

停電時の使用可能時間

使用機器消費電力量のめやす
TV 9時間0.58kWh
照明 7時間0.28kWh
スマホ 2時間0.09kWh
ルーター 24時間0.36kWh
冷蔵庫 24時間1.2kWh
エアコン 21時間6.3kWh
IH調理器  0.5時間0.45kWh

これだけ使っても約9.3kWhです。11.1kWhなら連続24時間以上給電

使用する電化製品や使用状況によって上記の通りにならない場合があります。

実際の消費電力量は、蓄電池設置前に事前に確認しましょう。

停電時に、どの電化製品を使い、どの電化製品の使用を控えるべきが事前に確認しておくことで、災害の停電時効率良く蓄電池の電気を活用できます。

蓄電池メーカーのカタログの消費電力量はあくまで、参考程度にすることがポイントです。

AIサービス

ニチコンオーナーズ倶楽部の申し込みすることで、AI自動制御が無料で使えます。

翌日の「天気予報」「発電量」「電力使用状況」を予測して余剰電力を算出して最適な運転をAIの判断でおこないます。

ニチコンオーナーズ倶楽部のサービス(無料登録)

  • 見守りサービス
  • 気象警報・早期注意情報自動制御
  • AI自動制御

* AI自動制御は、便利な機能ですが、まずはご自身で消費や発電の状況を確認して上手に蓄電池を活用しましょう。(昨今電力コストの上昇により、夜間電力も電力価格が上がっているため)

むやみに夜間電力を充電すると非効率になるケースも見受けられます。

保証

蓄電池本体の保証期間は15年(有償)があり安心です。

ニチコンは国内メーカーで家庭用蓄電池のシェアも高いので保守サービスの面でも品質が期待できるのではないでしょうか。

ESS−U4M1 保証紹介

保証制度内容
本体保証10年
5年延長保証(有償)
自然災害補償10年
室内リモコン5年
切り替え分電盤1年

機器保証

蓄電池の本体保証が5年延長保証を申し込みすると、15年なので安心です。

リモコンの保証は5年・切り替え分電盤は1年です。本体保証の5年延長は忘れずに申し込みしましょう。

災害補償制度

自然災害補償は10年です。数年おきに災害が発生している印象があるので、蓄電池に災害補償がついているのは安心できます。

「ESS−U4M1」をおすすめする理由

「ESS-U4M1」の特徴(メリット)は、大容量、停電時の全負荷バックアップ・200V対応ですが、1番の特徴(メリット)は、コストパフォーマンです。11.1kWhの大容量蓄電池を安く設置して恩恵を教授しましょう。

延長保証を申し込みすることで、プラス5年の本体保証15年が使え、長期間安心して蓄電システムを使用できます。大容量の蓄電池を検討するならニチコンの「ESS−U4M1」をぜひ候補にいれましょう。

ニチコン蓄電池
「ESS-U4M1」まとめ

ニチコンの「ESS−U4M1」大容量11.1kWhの蓄電池です。

ニチコンの単機能蓄電システムは、「ESS-U4M1」11.1kWhの他に、16.6kWhの「ESS-U4X1」もあるので、消費電力・発電量が大きいご家庭は比較検討すると良いでしょう。

単機能蓄電システムは、太陽光発電システムのパワコンは既存のまま使用するため、コストパフォーマンスに優れます。まだ使える太陽光発電のパワコンを交換するのはもったいないなぁと感じるなら、「ESS-U4M1」を検討すると良いでしょう。

ニチコンの単機能蓄電システムは、歴史があるのでシステムの安定性も期待できるのではないでしょうか。

「ESS-U4M1」を検討するなら、最新の補助金・業界情報で現役プロが全力でサポートしていますので、お気軽にお問い合わせください。

蓄電池コンサルタント 

内田 博己

株式会社ジャパン電気 代表取締役。約15年間太陽光発電業界で活躍。蓄電池・太陽光発電の販売・取次業務をおこなう。

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